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ハンバーガー憑き神のお店

ファーストフードの代表格ハンバーガー。
大人も子供もみんな大好きなそのハンバーガー屋に、恐るべし憑き神が顕れてしまったのだ。
誰もその驚異に気づいていない。

「月子、今日は何頼むの?」

「んー、せっかくだし。月見かなー」

「あー、そんな季節か。私もそうしようっと」

OL二人がそんなことを言いながらハンバーガー屋に入っていく。
昼時にもかかわらず、珍しいことに客が誰もいない。
これはラッキーと思った二人は、すぐさまカウンターに向かう。
と、そこに変なモノがあった。
店員はおらず、代わりに巨大なハンバーガーが置かれていたのだ。
疑問符を浮かべる二人の前で、ハンバーガーが勢い良く開いた。

「イラッシャイ、オイシイハンバーガーダヨ!!」

そこに居たのはハンバーガーを擬人化したような謎の生き物、そうハンバーガー憑き神、で。
二人が驚く間もなくそれはケチャップの香りのする手を伸ばして月子を絡めとってしまった。
そのまますごい力で彼女を抱きしめたハンバーガー憑き神は、上下のバンズを閉ざしてハンバーガーの形になってしまった。
その中に取り込まれて閉まった月子は上下のバンズに力強く押しつぶされてその形を薄く伸ばすように変えていく、その形はまさにハンバーガーに挟まれているパティそのものだ。
そうかと思うと、今度はその中がどんどん暑くなり始めて月子パティを丁寧に焼きあげていく。

(ふわぁぁ、私。ハンバーグになっちゃってる)

彼女はわかっていた。
自分が何かに変わってしまっているということに。
そしてそれは恐ろしいほどに心地良く、彼女はその快楽にとろけてしまうのだった。
次にハンバーガー憑き神が開いて人の形をとったとき、その手にはひとつの美味しそうなハンバーガーが握られていた。
彼女はそれをショーテーブルに並べると、月子バーガーと名札をつける。
それを見たOLは思い出したように手を叩いて。

「そうそう、お昼ごはん買いに来たんだった。やっぱり秋だから月子バーガー一つお願いします!!」

出来上がったばかりの月子バーガーを頼んで嬉しそうに頬張った。

「うん、オイシイ。さすが月子!!」

喜んで月子バーガーを平らげた彼女を、憑き神はにこやかに引き寄せた。

「次ハアナタヨ」

そして、上下のバンズは閉じられる。



そこは人気のハンバーガー店。
美味しそうなたくさんのバーガーが並ぶ店。

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